サイズ指定の棚と、大きな額はいつもの書家さんの作品展用です
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先月納めた額には、こんな刺繍が入れられたそうです
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前回の種田陽平氏に続いて、憧れの人シリーズは、今回は久住有生氏です
久住氏は左官屋さんです(この画像はホームページより)
自分もたまに”趣味”で漆喰を塗るんですが、木工やアイアン等、”広く浅く”の
何でも屋の自分が、一番好きな作業といえば、実はこの左官かもしれません
左官は一般的にはモルタルや和風の壁塗りのようなイメージですが、ホントはすご~く奥が深くて
建築の中では、最もアートと融合したクリエイティブな業種じゃないかって思ってます
そして現在その頂点にいるといわれてるのが、この久住氏なんです
平面の壁に宇宙を作る、”コテの魔術師”ともいわれています
たまにテレビでも特集されてますが、その風貌と独特の佇まいも、またかっこいいんですね
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その久住氏が塗った壁が、阪急のウインドウディスプレイに使われているそうなので、見に行きました
う~ん、でも自分としては、久住氏の”壁だけ”でよかったような気がしますが・・
この土は彼の地元の淡路島からもってきたそうです
本物の職人さんは、のり(接着剤)を入れずに、土の配合だけで塗っていくそうです。へ~
イメージに合わせて、素材から自分で探して使うそうですが、そんなやり方は
分業が進んだ昨今では、設計やクライアント側の圧力で普通は許されないもんですが・・
もちろん彼だからかもしれませんが、それだけ(他の人が指示できない)専門性が高くて
個人の力に左右される、独特な仕事なんだと思います
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もう一人のカリスマ左官、”挾土秀平”氏は、大河ドラマ”真田丸”のオープニングのタイトルを
土で表現してます。他のテーマをイメージした壁も、かっこいいですねー
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自分が初めて左官を経験したのは、まだ二十代の頃でした
その頃は大阪の交野という所で、”らたん房”というドマイナーな籐家具屋をやってたんですが
(その時の師匠が、京都の”小さい部屋”さんのパパだったんです)
たまたま昼ご飯を食べに行った近くの喫茶店で、そこのオーナーと少し仕事の話をすると
いきなり「家具を作ってるなら、ここを改装してほしい」といわれたんです
オーナーがちょうどインドに凝ってた時期だったので、
インド喫茶に改装して、カリーを出したいということでした
籐家具屋といっても、この頃はまだ半分プータローのようなもんで、時間もたっぷりあったので
お店の改装などまったく経験がないのに、すぐに「やるやる!」と言ってしまいました
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、・・そして、一人で二か月半かけて、普通の喫茶店がこんな空間に変わりました
(これはまだオープン前の写真です)
木の床と家具、土の壁、籐のカウンター、丸太組のよしず天井等々・・
自然素材だけのオール手作りです
この時の壁が、初めて塗った漆喰だったんですね
奥の壁とベンチは色粉を混ぜてアースカラーっぽくしました
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こちらはオープンしてからの写真です
写真ではよくわかりませんが、たしかこの壁は目地を描いてレンガっぽくしたはずです
ここはやる前に、オーナーから「いつまでかかってもいい」といわれたんで(?)
ホントに好き放題やらせてもらいましたが、なにせ初めての事ばかりで、試行錯誤の連続でした
でもこの経験が後でけっこう役にたったし、結果的に今の仕事にも繋がってるような気がします
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その後の一時期は、漆喰塗りにハマって、伊丹のカフェバーや、
新地のスペイン風ラウンジの内装にも関わりました
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左官作業はけっこうな重労働で、特に腕が疲れるんですが、自分はたまたま中高と
6年間剣道部だったので、リストが鍛えられてたのが役に立ったんでした
ディスプレイ仕事がメインになってからは、納期のサイクルが早いので、
店舗仕事は出来なくなったんですが、なぜか今でもたまに漆喰が塗りたくなります
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先日、額を納めさせてもらった書家さんの書画展が、神戸の”白鶴酒造資料館”で
行われるというご案内を頂いたので、見に行きました
大手酒造メーカーの白鶴さんの資料館は、本社の同じ敷地内にありました
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広い芝生の奥に古民家風の建物が資料館です。鹿威しも本物でした
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人型ロボットが受付です
一度視線が合うと、首を振ってこっちの顔をずっと見てくれます
あちこちに、働く蔵人の等身大の人形があります。金かかってるなー
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蔵人の暮らしを再現したシーンもありました(昔の徒弟制度は人間教育にもなってたんですね)
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周りの作品は既製品のシルバーの額を使われていたので、木の額は逆に目立ってました
使ったのは普通のワンバイの板なんですが、中に書が入るとずっといい木にみえますね
作風と、ここのロケーションにはよく合ってたと思います
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涼しいというより、もうちょっと寒いくらいですが、サンルームが気持ちいい季節です
屋根半分を覆ったブドウの葉っぱは、まだ枯れずに付いてます
窓の外に移植したシマトネリコも大きくなって、うまく艇庫をカバーしてくれてます
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いつもの小屋をバックにしたベストアングルですが
今年のコスモスはなぜか茎が細くて倒れやすくて、アプローチの道を塞いでます
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何とか道が通れるようになりましたが、風の強い日はやっぱり倒れそうです
そこで近くのホームセンターで、少し秋の花を買ってきて植えました
アスファルトの道はヒメイワダレ草が広がってきましたが、
せっかく作った石もやっぱり使いたいので、結局石を貼ることにしました
今回はあまり詰めすぎずに、隙間を多くとって、所々空きスペースを作りました
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目地は今回は砂ではなくて山土と培養土を混ぜて埋めました
山土の方が砂より固まりやすいので、草が伸びるまで、石をしっかり留めてくれると思います
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シャワーで石の上の土を洗うと、石の表面が現れました
これだけ土があると、ヒメイワダレ草も、もっと早く伸びるはずです
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駐車場の砂利の上にも、端に植えたヒメイワダレ草が広がってきました
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下に防草シートを敷いてる所と敷いていない所で、雑草のラインがくっきりできています
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余った石は裏庭のアプローチに使いました
これで雨の日も、浜に散歩に行くときの道が通りやすくなりました
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お隣のゴールデンは夕方の散歩の途中に、よく寄ってくれます
この子は親のクッキーちゃん!
ちょうど、庭仕事の休憩時間なので、いつもベランダで一緒に一服します
やっぱり癒されますねー
最初はこの大きさに慣れずに、ちょっと持て余してたんですが、
最近は街で普通の犬を見ると、「小っちゃ!」と言ってしまいます
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skogのTさんがコスモス好きだそうなので、お誘いしたら、お友達と遊びに来てくれました
ギャラリースペースをもっと生かすプランがあるそうなので、ちょっと楽しみです
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今月のお花
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ところで前回途中になった、湖東の”大中の湖”の干拓地の出来事の話ですが・・
大中の湖とは、琵琶湖最大の内湖で、その干拓地は諏訪湖がすっぽり入るほど大きくて、
真ん中では地平線が見えるくらいです
そこで昔、怖い自然現象を体験したんですが、広い場所で怖い自然現象とは・・
そう雷です。まあ一言でいえば、その真ん中で雷に遭遇したんですが・・
そこには、彦根のプラント屋に就職してすぐの新入社員の頃、
ある機械の試運転をするために、先輩に連れられて二人で来ました
機械を、乗ってきたクレーン車でおろそうとした時に、夕立がきて雷が鳴り始めました
そのうちに雨はだんだん激しくなり、雷はどんどん近づいてきました
仕方ないので止むまで車の中で待機するものと思っていたら、
先輩はかまわずに、どんどんクレーンのアームを伸ばし始めるではないですか
高いモノが何もない場所で金属製のアームだけが、10mも突き上げたなか
とうとう雨は土砂降りになって、雷は周りでビカビカ光ってます
ここに落ちてくれと言わんばかりの状態に、さすがに命の危険を感じて
「先輩やめてください!」と、思わず叫んだんですが、なぜかまったくやめようとしません
いや、ずぶ濡れの中で見た彼の表情には、土砂降りの雨も雷も、実は気が付いていないようにさえ見えました・・
・・まあ奇跡的に雷は落ちず、生きて帰れたんですが、
なぜ彼がやめなかったのかは、これまた深い事情があったことを後で知りました
でもこれは長くなるので、また次回に・・(ひっぱるな!)
今月はアイアンのフリマ用什器のオーダーが、お二人ありました
お一人目は埼玉からの注文で、今はやりの板を差し込むタイプのものです
四角い枠に天板を差し込むと、ハの字のようになって、何もしなくてもそのまま自立します
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この方法だと長い板を入れれば、そのまま長い棚になります
構造的にあまり高くはできないですが、スリットを増やせば2段、3段の棚にもなります
組み立て式の什器としては、一番簡単なものかもしれませんし
バラバラで持っていけるので、フリマには向いてると思います
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同じお客さんからのもう一つのオーダーは、二枚の枠を丁番でつないで折りたたみ式にしたものです
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これを二つ並べて、板を渡せば大きな棚になります
脚は三点支持なので、がたつきはないはずです
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お二人目は奈良の作家さんで、陶器の展示台のオーダーでした
屋外で使うこともあるそうなので、リクエストで脚の下に高さを調整できる
アジャスターを付けました
こちらの作家さんは、17日からATCで始まる、手作りバザールに出店されるそうです
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そのイベントには、いつもウチにアクセサリーを置いてもらってる
オレンジペコさんも出るそうです
そのブースに付けるための、サインもワイヤーで作らせてもらいました
南港ATCで行われた、その”アート&てづくりバザール行ってきました
これだけブースがあると、ネットのクリーマと同じで、一瞬のパッと見が勝負でしょうねー
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オレンジペコさんのワイヤー看板もちゃんとありました
後ろが白い壁だともっと目立つんですが
奈良の陶器作家さんは、ブース二つ分使った広いスペースに出店されていました
ウチで作らせてもらったアイアン什器が正面にブースを囲むように置かれてました
什器はなるべく枠が消えて、棚が宙に浮いてるふうに見えるように、
細めの丸棒で作ってるので、予想どうり作品を邪魔してません
棚板は陶器の色が映えるように、薄い白にしたんですが、正解だったようです
女性の作家さんなんですが、作品も何となくそんな雰囲気があるような気がしました
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その後、会場を回ってると、どこかで見たような棚が目につきました
(作品よりどうしても什器を見てしまうので)
近くで見ると傷だらけで、所々色も剥げてて、まるで本物のアンティークの雰囲気です
聞くと色んな所に持って行って、重宝してるということでしたが、全然壊れてはいないそうです
なんかうれしいですねー
尼崎のショッピングモールで、11月に使うイベント用の装置を試作してます
子供が遊ぶボールプールの横の置いて、ボールを穴に投げると下から球が戻ってくる仕掛けですが
どんな感じになるのか実際に見たいということで、ベニヤで一部試作しました
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箱の中には、おもちゃのトスマシンが入ってて、投げ入れた球が前から出ます
実際使ってみると、球がぴょーんと飛び出してけっこう面白いです
ただ、このマシンは数千円ほどのものなので、回しっぱなしで2か月近くもつか心配です
そこで、一日8時間回し続けて耐久試験をしたところ、一週間で壊れてしまいました
ただ、本格的なメカを作ると予算オーバーなので、このマシンを10台程買っておいて
壊れるたびに取り換えることになりそうです
ホンチャンのものができたら、またアップしたいと思います