26日から三泊四日で、北海道ガーデン街道をヨメと二人で周ってきました
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北海道ガーデン街道は、旭川から富良野を通って帯広という、ちょうど北海道の真ん中を周るコースに
有名なガーデンが8つ程あるんですが、自分たちは帯広から北の旭川に向かうルートで周りました
画像は、後で資料としても使えるように、テーマごとにまとめてみました
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・・「ほっかいどう でっかいどー」(古!)・・
まずは、いかにも北海道っていう風景です
レンタカーで札幌から2時間ほど高速を走って、十勝平野に入った景色です
こんな風に、山の斜面がすべて牧草で覆われてる風景は、本州ではあまり見ないですね
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途中、トマムのリゾートホテルのビル群も、高速から見れました
今は星野リゾートが運営してるそうですが、自分的にはバブルの象徴だった印象がつよいです
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地元の人に聞くと、先週までは最低気温が10度を切るほど寒かったそうで
山にもまだ少し雪が残ってました。でもこの時は28度でした
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3日目に行った”六花亭”は、入ると・・
正面が、”ほっかいど~” でした
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・・看板と入口・・
看板には地図も載ってるので、なるべく撮りました
真鍋庭園は中の雰囲気と違って、入口アーチはかなり派手です
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”上野ファーム”は園内にもよく使われてたレンガの壁ですが、
”風のガーデン”は、なぜか木製のかなり簡単なものでした
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これはおまけで、初日の夜に行った札幌の有名珈琲店、”MORIHIKO”です
ここはヨメにとっては、”最果てユース入り浸り時代”の、いわゆる青春の思い出の場所だそうで
ここの珈琲を飲むために、わざわざ札幌に一泊する行程を組みました
せっかくなんで、本店と支店の二軒をハシゴしました
本店には、札幌在住の旅仲間も来てくれて、楽しい時間を過ごしました
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・・ 雑木林 ・・
自分的には花よりも木が好きで、前にも言ったかもしれませんが、雑木林フェチなんです
学生時代は、横浜から電車に乗って、わざわざ軽井沢までサイクリングに行ってました
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”中札内美術村”の森は、その時の風景に似ています
こっちは、風のガーデンに行く途中の森で、地面はきれいな芝生になってます
普通の山も下草の手入れをすると、雑木林っぽくなりますが、ここまできれいにすると公園のようです
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これは”六花”の森と”十勝ヒルズ”ですが、芝生よりこんな下草の方がやっぱりいいですね
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そして北国といえばやっぱり白樺ですねー
これは”上野ファーム”の入口アプローチで、すぐ横は外の道路で、車が走ってました
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六花の森”ではウイークデーだったので、広い森にヨメが一人・・
もっと引くと・・
さらに・・
・・遭難しないように帰ってきてね(笑)
・・ アプローチとアーチ ・・
アプローチは素材によって雰囲気が変わります
”中札内美術村”のアプローチは枕木を並べた木製の道で、
ちょっと尾瀬の湿原を歩いてるようです
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”六花の森”は、木のチップを敷きつめた道で、歩くと少しふわふわします
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こちらには和風のお庭もあって、そこはやっぱり石畳でした
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”上野ファーム”のレンガの道は、隙間に芝生が生えてますが、
こんなにバランスよく生えるのは、手入れがしっかりされてるんでしょうね
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暑い中ほぼロングコース一個分、歩きました
他の人と同じように、バスにすればよかったんですが、セグウェイでもよかったかも
関西の山の半分(?)はゴルフ場なんで、一個くらいはこんなガーデンにしたらいいのに
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アーチもいろいろありました
”風のガーデン”のアーチは木製のパーゴラで、少しカーブして
向うが見えないので、抜けた時の景色がより新鮮に映ります
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”上野ファーム”にはバラのトンネルがあって、
レンガのアーチは、奥のベンチの額縁効果にもなってます
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このベンチはよくみるデザインですが、今ではここのために
わざわざ作られたんじゃないかと思う程、風景にマッチしてます
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レンガのウォールは、上が少し崩れて、草に埋もれてちょっとだけ見えてるのが
まるでラピュタの世界のようです
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・・ 小屋 ・・
次は、庭のフォーカルポイントには欠かせない”小屋”です
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雑木林の奥にはやっぱり小屋が似合います
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”六花の森”にも、こんな小屋のギャラリーが、あちこちに建ってます
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”上野ファーム”の池の真ん中の、これも小屋?
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そのなかでも一番のお気に入りは”十勝ヒルズ”のこの小屋です
これは手前の休憩用の東屋の中から見たところで、木と草と造作物のバランスが絶妙です
画像ではなかなか雰囲気までは伝わりませんが、ちょうど夕暮れにさしかかった園内は
誰もいなくて、鳥の声だけ聞こえます・・
目を閉じるとこの景色は消えますが、また目を開けるとその風景の中にいることに喜びを感じます
美しい景観は、世界と、そして自分自身を、肯定させてくれる・・そう、希望を与えてくれます
逆に、がれきの光景には絶望を感じます
視覚からの情報が、こんなにも心に影響するとは・・
そしてそれを作るってことは、つまり人を幸せにするってことなんでしょうね
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・・ ボーダー ・・
やっと花のコーナーです(笑)
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北海道では、「道の横にふつうに、”野良ルピナス”が咲いてる」という噂は、本当でした
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”上野ファーム”のボーダーをみて「これこれ!こんなんに、ウチもしたいー!」と
ヨメに叫んでしましました
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ヨメもようやく「これ位の(植物の)量がいるんだ・・」と気付いてくれたようです
ずっと言ってたんですけど・・
・・ ロケ地 ・・
富良野は、在住の倉本聰のTVドラマ、”富良野三部作”の
”北の国から”と、”優しい時間”、”風のガーデン”の舞台です
その”風のガーデン”と”優しい時間”のロケ地は、両方とも富良野プリンスホテルの敷地内でした
左に行くと”風のガーデン”、右に行くと”優しい時間”のロケ地です
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”風のガーデン”はこの小屋がメインのセットで、そのまま残ってました
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セットといっても一応本物の造りで、外壁は石組みに漆喰塗りのイメージです
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ドラマで使われた、カーテンが幻想的に揺れるファーストシーンの掃き出し窓も、そのままでした
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ドラマ館には撮影のシーンが飾られてましたが
そういえば、このドラマは、あの緒方拳さんの遺作なんですねー
以前、誰かが、「役者のように、死ぬまで働くのが理想」っていってましたが
確かに、この時の緒方さんなんかをみると、役者っていうのは、それが可能な
数少ない仕事なのかもしれないって思いました(実際は大変だっだでしょうけど)
ドラマ自体は、”終末医療と死”という、重いテーマだったんですが、”ガーデン”を舞台にすることで
生命力あふれる美しい映像の中に、より一層それを際立たせることができたような気がします
倉本氏も、実際にこの地に住んで、この風景の中で暮らしながら、土地の人達と交流
することで、自然にそのアイデアが浮かんだんじゃないかって思うし、
ドラマにリンクさせた、もう一つの目的、”地域の活性化”も、達成されたのかもしれません
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森の中に、セットで使われた喫茶店、”森の時計”が見えてきました
ドラマの冒頭シーンでこの森の中を、寺尾聡が歩くシーンがあります
ドラマを見てない人は、何のことかわかりませんが
この”優しい時間”が、自分の中では、三部作の中で一番好きなドラマなんですね
アプローチのウッドデッキが工事中だったんですが、営業してたので行ってみました
お店の雰囲気は、TVで見た時から思ってた通り、おやま時代によく通ってた
能勢の”soto,cofe”さんに、実物もよく似ていました
正面の新緑の森が、まるで大きな絵のようです
普通は斜面の上から見た、開けた景観をメインにするので、ここのように
森の逆斜面を借景にするのは、あまり見たことがありませんが、自分は超好みです
運よくカウンターの真ん中に座れたので、寺尾聡(?)の、マスターと少し話してみると
完璧な”ホテルマン”でした(笑)
大竹しのぶ(の幽霊?)がいつも座ってたのは、一番端のカウンターです
その小道具に使われたマグカップとコーヒーミルもあって、ドラマと同じように挽かせてもらえました
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壁に掛かってたランプは、実はこれを真似して自分も同じランプを作ってみたんですが
実物は、イメージしてたものよりずっと大きかったです(^^;)
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・・ 水辺の風景 ・・
池や川もいろいろありました
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その中で一番のお気に入りは、何と言っても、”六花の森”の風景でした
まず入ってすぐに小さな川がありました
その横の小道を歩いていくと、小川の水が湧き出してるところがありました
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さらに奥に歩いていくと、どこからか、川の音が聞こえてきました
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その音に誘われて、丘を少し下りると・・
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こんな川原に着きました。ひょえ~~
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これは庭なのか・・
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水も澄んで、マイナスイオン満載です
一見、ほとんど自然のままのように見えますが、対岸の植物もたぶん厳選された物だと思います
以前の風景を描いた絵を見ると、全然違う景色です
ホント、庭って、いったい・・
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ここが、この旅一番の場所だったかもしれません
ヨメも、「ここに一日ずっと座っていたい・・」と、言ってました
この河原に小屋を建てて、川に少し張り出したウッドデッキを作ると気持ちいいだろうな~
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・・ その他、いろいろ ・・
・ ガーデンbefor ・
各ガーデンの奥や裏には、まだ庭になっていないスペースがよくあります
上野ファーム”の展望台の横にはまだ花の植えられていない斜面がありました
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このままでも、すでにちょっとガーデンっぽいですが
こんな所を見ながら、ここがどんな庭になるのか、色々想像するのも楽しいです
上野砂由紀さんの頭の中にはもうプランがきまってるんでしょうか・・
なんかわくわくしますね
わくわくするといえば、自分は昔からなぜか、こんな山の木の”生え際”にそそられます
(”森の時計”の借景にも使われていますが)
いわゆるここが”森の始まり”になるわけで、ちょっと神秘的だと思いませんか?
上野砂由紀さんといえば、もちろん”風のガーデン”や”上野ファーム”を作った
カリスマガーデナーですが、上野ファーム”に行ったとき、園内で一輪車を押したり、
ポスターを貼り換えたりと、やたらよく働く女の子のスタッフがいたのですが、
それがなんとご本人でした
写真ぎらいのヨメも、思わずツーショットをお願いしてました(笑)
こんな小さなかわいい子が、この庭を作ったとはちょっと信じられませんでしたが、
あの働きっぷりなら、ありえるかも・・(笑)
彼女のような人を、イギリスでは”グリーンフィンガー”(緑の指を持つ人)というそうです
たしかに、ちょっと魔法のようですが、これは人を幸せにできる魔法ですね
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・ トラブル ・
旅といえばトラブルが付き物といわれますが、今回は車のトラブルが二つありました
千歳空港の近くで借りたレンタカーは、ほぼ新車のハイブリット車でした
しばらくは快調だったんですが、30分ほど運転したところで、「パシッ」となにか音がしました
最初は何の音かわからなかったんですが、高速に入ってから
それがフロントガラスの割れた音だと分かりました
フロントガラスは、ずっと前に高速道路を走ってるときに、割れたことがあったんですが、
その時はいきなり真っ白で、まるで雪が窓に積もったようになって、とても危険だったんですが
最近は割れると見えなくなる強化ガラスを使わないので、ヒビが入っただけだったようです
まあこれ位ならなんとか大丈夫だと思って、そのまま旅を続けたんですが、
そのうちヒビが、だんだん下に広がってきました
さすがに怖かったんで、途中のコンビニでセロテープを買って補強しました
そのせいか(?)なんとかフロントは割れずに帰ってこれたんですが、
レンタカー屋は、飛び石が原因なら修理費用は必要ないということでしたが
後でドライブレコーダーを確認するということで、一応免許書はコピーされました
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もう一つは、これはもっと怖かったことなんですが・・
その原因はこのナビでした
ナビ付きの車は初めてで、慣れてなかったのもあったかもしれませんが・・
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初日の札幌の夜のホテルの帰り道、ほとんど真っ暗の道で、ナビが「右です」といったので
右に曲がると、ほんの2~3m位でT字路に当たって、今度は何も言わないので
「これが右だったのかな」と、とりあえずまた右折してしばらく走ってると
真正面からヘッドライトを光らせた車が来るではありませんか。それも両方の車線から3台も・・
一瞬何が起こってるのは分からなかったんですが、すぐに自分が反対車線を逆行してることに気付きました
幸い、向うの車が3台共すぐに止まってくれたので、大事にはならずに何とかUターンできました
道が暗く、中央分離帯が街路樹だったので、向こうが見えずに4車線の道を2車線と間違ったんですが
その前にナビの「右です」という言葉を聞いてたのが大きかったと思います
ところで、これも昔、夜に大阪の堺筋を逆行したことがあったんですが、
その時は、5車線の対向車が一斉にパッシングして、クラクションと怒号の嵐だったんですが
札幌のドライバーはマナーがいいのか(?)クラクションすら誰もならしませんでした
(相手もパニックだったのかも。ホントにすみません)
まあ、たまたま真っ暗な初めての道と、ナビの誘導できないタイミングの曲がり角という
悪い条件が重なってそうなったかもしれませんが、事故っていうのはそういう
悪い条件が”たまたま”3つほど重なったときに起こるもんなんですね
(今回は二つだったから助かった)
ちなみに、万一自分が逆走してることに気づいた時の対処方法は、
対向車がいてUターンできないタイミングだったら、ファサードを付けてまずは止まることです
パニックになって、蛇行すると正面衝突する確率があがるので、回避は対向車に任せる方がいいと思います
できれば右側に停める方が、対向車からは路肩側になるので回避しやすいはずです(前向きですが)
でも右側に停めるのって、けっこうこわいんですよね・・。今回も左側(対向車からすると走行車線)に停めてしまった
逆に逆走する車と出会ったら、どんな動きをするか予想できないので、やっぱり停まってやり過ごすのがベターでしょうね
これからは、高齢者のドライバーが増えるので、そんなこともシュミレーションしておいた方がいいかもしれません
それ以降は、ナビは100パーセントは”信用せず”、自分でも十分確認しながら運転しましたが
最後の方は、誘導の”タイミング”にも慣れて、便利に使わせてもらいました
走行距離は四日で790キロ、まあ何といっても、道が真っ直ぐなのと、マナーがいいので、快適でした
(ここで慣れると逆に大阪で運転できなくなりそうですが・・)
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・ 強力アドバイザー ・
車のトラブルがいろいろあった中、逆に今回一番助かったのは、
びわこのオープンガーデンにも来ていただいた、skogのTさんからもらった、旅のスケジュール表でした
旅とガーデニングがご趣味のTさんは、北海道ガーデン街道は7回もいってるベテランで
たまたまウチのオープンガーデンの時にそのことを言ったら、
次の日にさっそくスケジュール表を送ってくれたんでした
そしてそのスケジュール表の、まあ完璧だったこと!
最初は参考程度にと、思ってたんですが、回っていくたびににあまりの正確さに
途中からは「もうこの通り周ればいいんだ」と、そのままの行程でいきました
時間管理だけでなく、見どころや逆にパスする所など、ツアーガイド顔負けの情報は
もちろんありがたかったんですが、一番うれしかったのは、
旭川の個人のお宅のオープンガーデンを二軒も見ることができたことです
二軒ともTさんとは旧知の花友さんなので、わざわざ事前に紹介してくれたんでした
一軒目は”季の花ガーデン”のIさん宅です
特に山の中でもなく、普通の住宅地なんですが、お隣の一軒分の空地がたまたま売りにでたので
そのスペース少しずつご夫婦で、庭にされたそうですが、とにかくその完成度には目が点になりました
敷地の半分は迷路のように道を付けて、それを抜けると広い芝生があるんですが
レイアウトと造作が特別上手なのか、ホントに一軒分のスペースしかないとは到底思えず、
ちょっと不思議な感覚になります
個人のご夫婦が作ったとは信じられないレベルですが、オーナーさんご夫婦とお茶を頂きながら
お話してみると、まじめで誠実な、ある意味これは正統派なガーデンなんだって気がしました
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二軒目は、これも有名な”北の小さな庭物語”のHさん宅です
こちらはまた違った個性のお庭で、とにかくあちこちのコーナーディスプレイが見事です
水音が聞こえるレンガの滝や、ベンチの後ろの看板も全部Hさん(女性)の、手作りだそうです
看板のカリグラフィーやバラも、独学のステンシル技法で、なんとペンキで描いたそうです
一言でいえば、ここは”作家さんが作った庭”なんだと思いました
エゴの木の木陰で頂いたお茶と、製作にまつわるお話しも楽しかったです
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土地柄、雪と寒さとの闘いなんだと実感しましたが、花や草に、こっちではあまり見ないほどの
生命力とパワーを感じるのは、やっぱりその厳しい時間があるためじゃないかって思います
二軒ともお近くで、花友達だそうですが、こんなレベルの庭が普通にあるとは、おそるべし旭川(笑)
大きなガーデンも、もちろん凄かったんですが、実際は個人のお庭の方が参考になるかもしれません
ご紹介なしでは多分みることは出来なかったので、Tさんにはホントにありがとうございました