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先月行われた、パピエ水彩教室さんでのカレンダー展を見に行かれたお客さんから、
「あそこのアトリエのようなサンルームを、裏庭に作ってほしい」と依頼がありました
パピエさんのアトリエを作ってから7年程になりますが、今までお問い合わせはあったものの
実際にお話を伺ったのは、今回が初めてでした
そこでまず、設置予定の裏庭を見せてもらいました
今はカメを飼ってるだけで、あまり庭としては使っていないそうで、
裏のお宅との仕切りのフェンスまでの、2m程の間に四角い形で建てたいということでした
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外側の両サイド二か所にドアを付けて、内側の勝手口からも入れるようにしたいそうですが
勝手口の踏み石と軒があるので、壁の高さは余裕がなくギリギリに作らなけらばいけないようです
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早速、プラン図と見積もりを作ったんですが、実はその間に、周りの方から
「木製は腐るのでやめたほうがいい」とのアドバイスで、一度キャンセルになりかけました
ところが、この絵を見た奥様が「腐ってもいいから、やっぱりこれでやりたい!」と言ってこられました
自分のヘタな絵でキャンセルになることはあっても、逆のパターンは初めてでちょっと驚きました
こちらの方は、ご主人のお仕事の関係で、マレーシアのペナン島に暮らしておられたそうで
この絵の雰囲気に何かイメージを感じられたのかもしれません
パピエさんのアトリエの経験で、木で作っても腐らない自信はあったのですが、
そこまで言われると、思わず「意地でも腐らないように作ります!」といいました
今回も前回と同じように、ウッドデッキを作ってその上にサンルームを建てます
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まずは、そのウッドデッキを作ります
基礎の束石を乗せるベースを、コンクリートで作っていきます
久々のミキサーの登場です。
今回は高さに”逃げ”がないので、一個ずつ高さと水平を確認しながら作りました
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踏み石より高くするために、束石は24cmの高いものを使いました
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大引きは腐らないように、木ではなく、前回と同じ防腐加工した75ミリの角パイプです
水が入らないように、両方を溶接して塞いでいます
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大引きの高さを微調整できるように、束石に開いてる穴に合わせて
長ナットで専用のアジャスターも作りました
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このアジャスターを穴に入れて、ベースを回して大引きの高さを調整します
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一本に三個ずつ固めていきますが、束石についてる羽根板を交互にすることで
パイプを挟んで、転び止めにもなります
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重い束石を運ぶのは庭作り用に作った、超低床台車です
ところが、搬入通路に湯沸かし器があって、このサイズでは通れません
そこで作り直そうとしたのですが、長い間外に放置してたので、ビスがサビて回りません
仕方ないので、真ん中でカットして狭くしました
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大引きが全部固定できたので、次に天板を張っていきます
天板は前回と同じ、ウリンという腐らない木を使います
この木はパピエさんの工事が終わった時に、試しに切れ端を地中に埋めて実験してたんですが、
以降、今でもまったく腐っていないので、土に直接付いていない、天板が腐ることはまずないはずです
だだメッチャ硬いので、普通のビスでは打てないので、
下穴を開けて、金物用のドリルねじで角パイプにとめていきました
屋根のないウッドデッキの場合は、水が溜まらないように、目地に隙間を開けるのですが、
今回は全ての面が部屋の中になるので、目地の隙間は開けずに天板を付けました
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並行して工場では、サンルーム本体を作っています
仮組をしながら、窓やドアの建具を微調整しながら作ります
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製作が出来たので、各パーツに分解して現地で組み立てました
この時の搬入にも、さらに持ち手をとって改造した、例の台車が活躍しました
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まず、壁パネルを付ける所に、ポリスチレン材というビスの打てるプラスチックの角材を付けます
壁パネルは十分防水加工してるのですが、さらに床の雨水が直接触れないようにするためです
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今回は現場が狭いので、作った本人と二人だけで組み立てていきました
4枚の壁パネルを付けてから、屋根パネルを乗せて壁に固定してから、隙間を防水コーキングします
今回の屋根材は、グレースモークのポリカーボネート板を使いました
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最後に、外しておいた窓とドアを付けると
大まかには、これで完成です♪
工場で塗装もしてきたので、一日で組めました
後は、中のパテ打ち、タッチアップと、雨樋やステップ等の外の雑工事です
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外側はこんな感じです
両側にドアがあるので、中を通って裏に回れます
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外壁はフェンスから30cm隙間を開けてるので、外からでも回れます
内壁は水性塗料を木目が出るくらいに、薄めに塗ってるんですが、
外壁は防水塗料を分厚く塗ってるので、テカテカです
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内側に浴室の窓があるので、湿気を逃がすために両サイドにガラリを付けましたが
蜂が入って、巣を作らないように内側に網を張ってます
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勝手口の踏み石と軒も、何とかぎりぎりクリアできました
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今回は屋根がポリカなので、びわこの経験上、夏はメッチャ暑くなるはずなので、
窓の開閉に工夫しました
窓は前回と同じ、上下のスライド式なんですが、下窓は4段階に固定できます
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さらに、上窓も2段階に開くことが出来るようにしました
これは上にたまった熱気を抜くためですが、下まで落ちて手を挟まないように
2段で止まるようにしました
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そして、窓の外には、全て網戸を付けました
虫よけと、外からの視線を遮る効果もあります
窓の外が、掃除できるように、取り外せます
このためにも、外に30cmの通路を残したんでした
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記念にローズマリーとヤマゴボウのスワッグを壁に付けて、お引き渡しました
この部屋の柔らかい雰囲気は、木製独特で、アルミや樹脂系の素材では多分出ないでしょうねー
奥様も、「ここでお茶するのが楽しみです♪」と言って喜んでくれました