リフォーム
6月16日
去年、アイギャラリーさんで作品展をした時にスツールを買ってもらった女性のお客さんから
今度はお店のドアの取り替えを依頼されたので、採寸に伺いました
ここは心斎橋のど真ん中のビルの一室で、長年ここで洋服のオーダー制作をされてるそうです
採寸が終わってドアの窓のデザインを、あーでもないこーでもないと色々打ち合わせてる時
ふと横を見るとすごく素敵なステンドグラスが無造作に置いてあるのが目に入りました
聞くと「昔少し習った時に自分でつくったもの」だそうで、今は特に使ってないそう
もちろん「これにしましょう!」と即、決定
さっそくアイアンのフレームで囲ってドアにはめ込みました
次はドア本体の色ですが、お客さんの希望は一応ブルー系なんですが、
基本おまかせなので、色んな色の板のサンプルをステンドに合わせてみて、お店の雰囲気との相性もみてみました
実物に合わせるのが一番わかりやすいのでよくやるんですが、これは以前やった絵と額を合わせるのとよく似てます
結局お客さんの最初の希望だったブルーグレーに落ち着きました
一週間後、現地に搬入して取り替えました
外側は廊下の奥で、扉はぶ厚い鉄扉なので光はまったく入りません
before
取り替えると窓の光で廊下も明るくなりました
after
部屋の中からもけっこうステンドはきれいでした
がらっとお店の印象も変わったのですが、心配なのは同じ階にあるホストクラブと間違われないかという事・・(笑)
5月12日
下駄箱とドアとキッチン扉をオーダーされたお宅より今度は襖の取り替えが出来ないかとの相談を受けました
家の真ん中にある廊下が暗いので、襖を窓付きの引き戸に代えてここを明るくしたいそうです
before
そこで襖の入ってる敷居の溝サイズを測ってそれに合わせて引き戸を作りました
色は家に合わせて落ち着いた茶色で、窓の格子は和風にも合うようなデザインにしました
ただ襖ほど薄くて軽いものには出来ないので、結局1cmほど厚くなって、その分重いので下に戸車を入れました
after
入れ替えてみると廊下も大分明るくなりました
窓からの光がきれいで、ちょっとレトロな感じが逆に今っぽいですね
部屋側からもいい感じです。戸車のおかげで開け閉めもスムーズでした
2月5日
マンションオーナーのお客さんより、ゴミスペースに置くカラス除けのゴミ箱を注文されました
before
ここがゴミ置き場で今はネットでカラス除けしてるそうですが、ボックスにしたいそうです
after
そこで白板と金網で組んだダストボックスをゴミ置き場のサイズに合わせて作りました
収集業者のために上だけでなく前も扉が開くようにしました
ゴミ箱なのでヨゴシ塗装はせずに今回だけはきれいに塗って、外なので防水材もたっぷり上塗ました
それだけではおもしろくないので、ついでにフェンスにアイアンの蔦を絡ませてちょっとガーデン風にしてみました
→
さらにその流れで、横の壁も何とか造形モルタルっぽく出来ないかということになりました
とはいえ造形モルタルはまだまだ練習段階なので、ホンチャンでやるほどの自信は全然ありません
ただこの壁は下が芝生で石壁が映えそうだったし足場もいいので、ちょっと実験的にやらしてもらうことにしました
どんな感じに仕上がるかは本人もわからない(笑)ので、もしも出来た後に「こんなんじゃない!」と言われた時に
すぐ撤去出来るよう、直接壁に塗らずにベニヤのカバーを作ってそれに塗っていくことにしました
(ホントは寒いので外で作業したくなかった)
そこで壁のサイズを測って、それに合わせて造形モルタルカバー(?)を作りました
まず耐水ベニヤで組んだベースにラスをまいて、下地のプライマーを塗ってからモルタルを塗っていきます
石っぽく造形も入れて、乾いたらペンキで塗装していきます。ここまでは前と同じパターンでできました
とりあえずこんな感じになりましたが、色の最終調整は現地に付けてからその場のイメージに合わせて仕上げるつもりです
さっそく取り付けます
この壁にすっぽり被せてから防水も兼ねて周りをコーキングしました
色調整をしてから同じ蔦を巻いたアイアンのフックも付けました
下地はベニヤなので簡単にビス止めできます。これでハンギングもできます
ここはちょうど入り口の真横なのでイメージアップのために鉢植えだけでなくもっと装飾もしたいのですが
この壁が背景ならご趣味のガーデニング風のディスプレイも映えますね
春になって下の芝生に色がつくともっと良くなると思います
こんな感じも・・
全体のビフォーアフターです
実用だけでなく少しディスプレイ的発想をプラスαすることで、どちらかと言えば
マイナスなイメージのゴミ置き場が、ちょっとおしゃれな空間に変わったと思いますが・・
→
お客さんにも喜んでもらったので、とりあえずはこのまま置けそうですが、雨ざらしで何年もつかはまだわかりません
1月21日
マンションをリフォームされる方よりニッチを付けたいとのことで久しぶりに作りました
内側は漆喰をコテ塗りして上からLEDの間接照明で照らします
取り付けはリフォーム屋さんがやるはずだったんですが、結局できないということで取り付けもやりました
まあ多分そうなるんじゃないかとは思ってたんですが、こういう既成品以外の物は業者さんにとっては邪魔臭いもんなんです
この壁に付けます。もうクロスも貼れて仕上がってます
壁裏のネタはニッチのサイズに合わせてつけてるはずですが、まず小さい穴を開けて位置を確認します
ネタ位置を確認したらニッチを型取りして周りをマスキングしてからジグゾーで開口します
照明の配線は上に出してもらってます
結線してからニッチを差し込んでネタに留めて、仕上げに周りの隙間を同じ漆喰を丸く塗って埋めます
都会のリフォーム屋は基本的に分業なので、これだけで大工さん以外に左官屋さんも呼ぶ事になっちゃうんですよねー
(ひょっとしたら電気屋も)
でもウチの田舎では大工さんが一人で何でもやります
ユメ 哀愁・・
5月27日、29日
以前に靴箱とドアをオーダーしていただいたお宅より、今回はキッチン扉を変えてほしいと言われました
今はホーローの扉が付いてるんですがそれを靴箱の様な木の扉に変えてほしいとの事です
befor
付いてる扉と同じサイズでワンバイと面材で枠を組み、その中にシナベニヤを入れて扉を作りました
それをお宅に持って行って全部で19枚の扉を取り替えましたが
付いていたヒンジ(丁番)が微調整ができない古いタイプの物だったので作業は丸一日かかりました
after
色は茶色か白か迷ったんですが靴箱に合わせて茶色にしました。まあ白は後からでも塗れるし。
窓からの光が逆光で昼間は少し暗めに見えるので靴箱より少し薄めにしました
・ ・ ・ ・
いきなりカントリーキッチンに変わりましたが、そうなると今度はその横のクロス壁が気になってきました
この壁は以前替えたドアの壁で、その時これが漆喰だったらもっといいのにと思っていた所なんです
それは実はオーナーさんも同感だったので、急遽二日後にもう一度漆喰を塗りに伺いました
→
クロスの上に直接塗ったので下地プライマーに木工ボンドをローラー塗りしました
画像では施工前と後の差がほとんどわかりませんが、実際の質感は全然ちがいます
取り替えたドアとキッチン扉もずっとよく見えるので、改めて背景の素材の重要さを実感しました
漆喰が余ったのでオーナーさんがブリックタイルを貼ってたカウンターの腰に塗ってカフェ風にしました
→
壁に付いてた棚も無垢板とアイアンの棚受けに取り替えて、配電盤も同じ木でカバーしました
→
最初に作らせてもらった靴箱もきれいにディスプレイされて玄関がすごくいい感じの空間になってました
こんな風に上手に使ってもらえるとこちらも作りがいがあります
今回もありがとうございました
・ ・ ・ ・
ところでお店にはお手軽に漆喰塗りが体験出来るように”漆喰塗りお試しキット”を販売してます
ミニコテ等は既成品ですがコテ台はオリジナルです。既成品は大きくて重いので小さめに軽く作ってます
漆喰は練ってあるのでそのまま使えます。興味のある方はチャレンジしてみて下さい
コテ台、ミニコテ(150ミリ)、ビニール手袋、マスキングテープの4点セット、¥1.000 (コテ台だけは¥500)
練り漆喰、約2kg(約1u塗れます)、¥800
4月15日
家の横のブロック壁に、プランターが映えるように白板フェンスを付けて欲しいとのオーダーでした
befor
地面が入り口側に20センチほど傾斜してるので傾きに合わせたフェンスを作って付けました
この壁はお隣との共用なので、取り付けはここちら側の目地にカールを打ってビスと白針金で留めました
after
オーナーさんのリクエストで所々にブルーグレーの小板をアクセントで付けました
前に置いてたプランターを仮に置いてみました。やっぱりブロックよりこっちの方がずっとお花が映えますね
4月29日
池田でオープンされたギャラリーの入口横に掲示用のボックスを付けました
befor
車庫用の屋根の柱を利用してその間に取り付けました
中にピクチャーレールを付けて絵を吊れるようにしました。取り替える時はアクリの扉を上に開けられます
after
上にポリカの屋根があるのですが、念の為に扉には防水用のパッキンを回しました
そのために真夏に中の温度が上がり過ぎないようにように熱抜きキャップも沢山つけました
3月15日
お近くのマンションオーナーの方からのオーダーで
駐車場の間仕切りに白板のフェンスを取り付けました
befor
ブロックとメッシュで仮に仕切っていましたが、低いので後ろの部屋の窓が見えてしまいます
after
高さ1,5mの板壁で仕切ると、目線を超えてプライバシーの保護と防犯の役目にもなります
自立させるために足場板で作った大きめのプランターに固定しました
こちらの駐車場と庭スペースは他にも色々リメイクする予定です
3月18日
以前靴入れを注文していただいた方より、洗面所とトイレのドアを二枚オーダーされました
befor
after
ドアの付け替えはぴったり合わせるのがけっこう大変なので、今回は取り付けも一緒にやりました
ちょうど裏から西日があたるそうで、ステンド風の窓に光が入ってきれいです
12月12日
水彩教室パピエさんのサンルーム横の水場の補修をやりました
工事の時、気に入ったのが見つからなかったので、とりあえずプラスチックのクリアケースに排水管だけ
付けて代用してたんですが、さすがに外に3年も置いとくとバリバリに硬化して割れてしまいました
befor
色々探したんですが又々適当なのがなかったんで、今回は結局木で作ることにしました
内側はアルミ複合板を貼って、ペンキを厚塗りすれば外でもけっこうもつはずです
ついでに蛇口をちょっとアンティークのエイジング塗装してみました
これは簡単にできるのでやり方を紹介したいと思います
まず周りをマスキングしてから、塗料の乗りを良くするためにサンドペーパーでかるくヤスリます
使うのはこの3種類のスプレーとバーナーです
プライマー(ミッチャクロン)で下塗りしてからつや消しブラックとゴールドを交互に吹きます
この時ゴールドをなるべく均一に吹かずにわざとムラムラにするのがコツです
仕上げにバーナーでかるく炙って焼付け(?)します(急がなければ自然乾燥でも同じ)
茶色をスポンジで叩いたりサビ塗料を使ったりすればもっとリアルになりますが、これくらいでも十分だと思います
ウチの外の蛇口も同じように塗装してますが10年以上経ってもまだもってます
after
おまけで先日作ったアイアン取っ手のサンプルがあったので、ドアに付け替えました
→
11月29日
水彩教室パピエさんでのカレンダー展に今年も行って来ました
あいかわらずの盛況でしたが、3年前に作ったサンルームの定期点検(?)もしました
本体は特に問題なしでしたが、仮に付けてた外の手洗いのケースが割れてたので今度やりかえる予定です
ウッドデッキに使ったウリン材の耐久性を調べたかったので、工事の時に切れ端をわざと地面に埋めてたんですが
一緒に埋めた杉板はボロボロなのに、全く腐らずそのままだったのにはちょっと驚きました
デッキだけならすぐ取り替えられるけど上に建物が乗ってるため耐久性がより必要なのでやっぱり使って正解でした
屋根の上のもみじがちょうど見頃で、新緑とはまた違ったしっとりとした風情がいいですね
9月28日
お店の近くの写真スタジオさんから衣装用の収納棚の依頼がありました
この壁面に棚を付けてその下に撮影用の衣装を掛けるバーを付けます
befor
最初は壁に直接棚を付ける予定でしたが、下見してみると下地が意外と薄くて奥行き70センチの
大きな棚板をささえるには無理っぽかったので、結局棚を枠で支える自立一体型に変更しました
衣装も沢山入るのでやはりこの方が安心です
6月24日
4月にリフォームした高槻のお店の追加工事で、カフェの奥にある部屋の床貼りをしました
ここはエステの部屋で裸足で歩くこともあるので、白木パインの無垢フローリングを貼りました
床下収納がなんと3箇所もあったんですが一箇所だけ残してあとは埋めました
→
壁の漆喰塗は今度は自分達で挑戦するそうです。実際に塗ってる所を十分見ておられたので全然大丈夫でしょう
〜4月19日
先日キッチンテーブルを作らせてもらった方が、自宅の一階をカフェ&エステにしたいとのことで
色々プランを打ち合わせていたんですが、ようやく決まって工事に掛かりました
こちらの一階は元々店舗物件だったそうで前回の(服屋さんだったそう)内装がそのまま残っていたんですが
テカテカしたリノリュームの床にクロスの壁を、自然素材のナチュラルインテリアに変えたいとのことでした
befor
まず床を無垢フローリングにするために、下地のコンパネをリノの上に全面貼ります
その上にプレナーを当てて角を面取りした、いつもの杉板を一枚ずつ貼っていきます
杉板は靴を脱いで入る所にはざらついて使えませんが土足の所なら十分で、その分かなり安くできます
after
壁はクロスの上にプラゾールの下地処理&マスキングしてから直接漆喰を塗っていきます
久しぶりにコテ跡を付けた塗り方です
部屋の真ん中に二階を支えるための筋交い柱が二箇所あります
視覚的にもかなり圧迫感があるのですが、これだけはどうしようもないのでこれにも漆喰を塗りました
エッジをカッターで削ってコーナーに丸みを持たせてから漆喰をラフに塗ると、自然な仕上がりになり
ちょっと地中海風のオブジェ(?)のようで、もう邪魔もの扱いしなくてもよくなりました
床から45センチほどの腰壁が付いていたんですが、ここも同じリノリューム貼りだったので
色々サンプルを当てて試してみたんですが、結局いつもの白板を貼ることにしました
↓
after
白板の腰壁が予想以上にいい感じです。
窓のサッシにも木の窓枠を付けると似合いますが、白なのでこのままでもそれほど違和感はありません
後は什器ですが、この内装ならどんな家具を置いても合わせることができると思います
12月17日
お店のご近所に住んでおられるお客さんより、少し前からマンションのリフォームを依頼されてました
広いリビングを間仕切り壁で仕切って、ベッドルームと収納を兼ねた部屋を作って欲しいとのことでしたが
ようやくプランが決まったので工事に掛かりました
マンションの壁工事の場合、リフォーム屋さんがやる時は現場の部屋の材料を入れて
一から壁を作っていくんですが、共働きのご夫婦さんで何日も工事のために付き添うことができません
そこでウチで事務所や店舗の間仕切り壁などの時よくやるパターンで、”壁パネル”を工場で作ってきて
現場ではそれを組み立てるだけという方法で作ることにしました(いつものキットバージョンです)
このやり方のポイントは実際の部屋の高さと、取り付ける場所の床と天井の下地
さらに搬入に使うエレベーターのサイズをしっかり測っておくことです
そこで事前に一度、現調と採寸に伺ってから、それを合わせた壁パネルを作りました
この部屋の中央にコの字型の壁で囲って部屋を作ります
パネルはエレベーターに入る大きさに分割されています
向こう側の側面から合体して建てていきます
今回の壁の仕上げはクロスではなく、お客さんの希望でシナベニアに薄めの白塗装をしたもので
いつもの木目が薄く透けるパターンです
表だけは工場で仕上げて来ておいて、裏面は合体してから同じ塗装してるシナベニアを貼ります
断熱材も事前に入れておきます。コーナーと二枚ごとに茶色にステイン染色した飾り柱を入れて
のっぺりなりがちな広い壁面にデザイン性をもたせたました
壁パネルの高さは実際の部屋高より少し低く作っておいてその”逃げ寸”は最後に回り縁で隠します
部屋の内側の両サイドのベニアが貼れたところです。側面の真ん中が入り口になります
上の小窓は採光と換気のためのものです
外側からの画像です。小窓は跳ね上げ式です
壁の真ん中にある”筋”は「底目地」といって、この工法だとどうしても出るベニアの継ぎ目を
逆にデザインに変えるもので、ウチらの業界ではよくやる方法です
入り口はドアだと通路にじゃまになるため引き戸です。
床にレールを付けられないため欄間にレールを付けた吊戸タイプのものにしました
上から吊る方が戸車タイプよりずっとスムーズに開け閉めできます
完成した印象は塗装壁のためか住宅というよりちょっとオフィスっぽいかも
もちろん同じやり方で普通のクロス仕上げも可能です
時間もちょっと搬入に手間取りましたが何とか一日で出来ました
ちなみに別のリフォーム屋さんでは一週間掛かると言われたそうです(すこしオーバーでしょうが)
予算的にも現場で作るより工場で作る方が手間が少なく済むので、多分安くできると思います
まあでも音と埃があまり出ないのが集合住宅の場合一番のメリットかもしれませんね
ちなみにウチのメンバーはインパクトドライバー(あのバッバッバっとうるさい電ドリ)はほとんど使いません
建築と違ってあまり太いビスの使用が少ないことと、お客さんのすぐそばで作業することが多いためです
4月3日
はがきの整理をしてたら、去年水彩教室パピエさんからもらったカレンダー展の案内を見つけました
サンルームから撮った写真をきれいにレイアウトされてました。さすがー
これからあの庭も新緑の季節ですね。いいなー
2月25日
千里丘活性委員会のメンバーで、以前看板をオーダーして頂いた美容室&アトリエ”ARC”さんからのご紹介で
桃山台駅にあるヘアーサロン”FLOW”さんのファサードのリメイクをやりました
アルミフレームとガラス面がメインのどちらかと言えばちょっと無機質っぽい外観を、
もう少し温かみのあるウッディな感じにするために、まずアルミ枠に木目のダイノックシートを貼って
ガラス面に同じ色に染色した木格子を付けると一体感のあるぐっと落ち着いた感じになりました
→
入り口のガラスドアは一番目立つ”お店の顔”なので十分打ち合わせを重ねた結果
両面をイメージに近い突き板(本物の木を薄くスライスしたもの)貼りのベニアでサンドイッチして一枚板っぽい感じにしました
突き板なら高価な広葉樹の板目も色んな種類から選べるし、ドア自体を取り替えるより3分の1ほどのコストでできました
10月14日〜10月28日
パピエさんの旧家の2階の納戸だった所を部屋にするための改装をしました
ここはサンルームを作ってる時から依頼されてたんですが、今回は躯体の大きな工事はいつもの工務店さんにやってもらい
壁までできた時点で、ウチが窓建具の取り付けとその他仕上げの装飾的な部分をするという分離発注方式です
befor
beforといっても最初の暗い物置状態だった時から比べると壁もきれいに塗られて見違えるようです
窓は枠までを作ってもらって開口したままの状態です。さてこれからがウチの出番です。どんな部屋になるでしょうか
どんな感じの部屋にしようかといつもの様に部屋の前であーでもないこーでもないと3人で悩んだんですが
とりあえず思いつくプランを色々書いてみました。絵はいつものへたっぴーで恥ずかしいんですが
もしうまかったら多分手作りの世界にはいかなかっただろうと言い訳してます
なるべく無駄な事はせずに、それでも見違える効果がでる様にするにはどこを変えるべきなのか?
例えば天井を塗って床はそのままにした場合柱はどうするのか?窓の桟は白でも窓枠は?・・と迷いは尽きません
でもこれもある意味楽しい作業です
結局パピエさんが選ばれたのは、床と壁と柱はそのままで、まず天井を白く塗ってそこにフェイク梁を渡し
外に面してる左の窓はスリガラスを透明なものに変えて、上にアイアンのカーテンバーと棚をつけること。
内窓は白い桟で新しく作り、ドアは付いていた納戸の戸を塗り替えて再利用するというプランになりました
製作開始
まず内窓を開口サイズに合わせて作っていきます
中に入れるガラスは最初からこだわってられたアルトドイッチェという泡入りのものをネットで取り寄せました
after
外側だけに飾りの細い桟を貼っています
左側の窓はスリガラスを透明に変えると外の緑が見えて明るく開放的になって部屋も広く感じます
桟も白く塗りました。ガラスをはずした時に塗ればマスキングする必要がないので簡単です
→
ドアは古い板戸だったのを白く塗って、上の桟の間にステンド風のフレームをはめ込みました
これは窓に使った泡入りガラスの切れ端があったので、思いつきで急遽作ったんですがいい感じになりました
実際の工事をしながらふっと思いついたことは、今までの経験からもけっこうヒットが生まれることが多いので
それをすぐ実行に移せるのがクライアントさん直で仕事をする大きなメリットのひとつです
→
after
天井を白く吹き付けて梁を渡すと和風だった部屋がいきなりレトロな洋風に変身しました
持っておられたアンティークな家具とぴったり合ってます。
床と柱は塗らずにそのまま残したことで、白と茶の中にうすいグリーンがバランスよく入って
必要以上にかわいくなりすぎずに、目指していた”ちょっと大人な空間”になって正解だったと思います
でもこの独特のレトロ感は”古い部屋”をリメイクすることででる雰囲気で、新築では同じ様に作ってもなぜかでないんですね
工事自体も上手に分離発注したもらったおかげで、装飾的な部分に専念でき2日で終わりました
今回は、商業施設等では普通でも、一般のインテリアではまだ少ない”ディスプレイ的”着想でリフォームをやってみました
でも”内装”というのは元々”室内装飾”の意味もあるはずなので、日本でももっと取り入れられてもいいように思います
そしてこれ位ならちょっと器用な人なら十分自分でもDIYでできるかもしれません
パピエさんも、またまたお気に入りの部屋ができたことで、この家自体にもよりいっそう愛着がわいたそうです
それにしても、最初の片付けから考えるとその作業量は大変なもののはずで、そのバイタリティにはいつも驚かされます
その情熱によって手に入れることが出来た空間だと思います
水彩教室パピエさんのサンルーム(コンサバトリー)が出来たので建築状況をまとめてみました
8月1日
壁と屋根パネルができたので予定どうり工場で仮組をしてからパピエさんに見に来てもらいました
中も思った以上に広くて、三人位なら十分絵を描けるかもとパピエさんも言っておられました
窓は上下の引き違いでレトロな金具を使いました
とりあえずの製作完成記念(?)にと、なぜかパピエさんが小屋を前に記念撮影してくれました(立場が逆でしょ)
早くあの庭の緑のなかに持っていきたいものです
8月4日〜8月5日
いよいよ現地での建築です。まずウッドデッキの基礎を作っていきます
今回、ウッドデッキの天板はウリン材(アイアイウッド)という腐らない木を初めて使いました
最初は普通の針葉樹系でやろうとしたんですが、たまたま「千里丘活性委員会」でお会いした
工務店を経営しておられるWorksの栗山会長からのアドバイスで、急遽変更したんです
結果的には多少予算は上がりましたが長い目でみれば大正解だったと思います。さすが会長!
今回はプライベートではないホンチャン工事なので失敗できないプレッシャーがあったのですが
「いつでもフォローしますよ」という会長の言葉とアドバイスはホント心強かったです。ありがとうございました
大引は防錆加工した75ミリの角パイプです。これでおやまの時の様に10年足らずで腐ることもないでしょう
これだけでも十分庭が使いやすくはなったんですが、今回のメインは明日から建てるサンルームなんです
8月6日〜8月8日
まず壁を組み立てていきます。搬入した部材はパネル状なので積み上げてもたったこれだけです
今回壁パネルの下側には、防腐用にポリスチレン材を付けて、木の断面にはコーキングしてます
これは雨の水溜りが直接木に当たって滲み込ませないためですが、これもおやまの教訓からです
組み立て風景です(一部パピエさんに撮ってもらった画像も含まれてます)
両側面から建ていきます。ビスを打つ所だけ内側の板をはずしてて、打ってから後でふさぎます
外側はすでにペンキと防水剤を塗り終えているんですが、内側は建ててから塗装します
これはよごれ防止もあるんですが、実際の場所に置いて周りの環境のなかの一部として見た方が
よりイメージをつかみやすく”はずし”にくいからです。パピエさんもその道の専門家だし
最後に正面のドアを付けると一応壁は完成です
次に屋根をつけます
5枚だけのパネルですが、形と角度がとても複雑で図面化できなかったので工場で合わせながら作っていきました
一度工場で組んでるのでここまでの作業は順調で、午前中で屋根まで組めました
午後から役物を回してルーフィングとシングル材を張っていきます。屋根仕事は次の日いっぱいまでかかりました
内側は断熱材を入れてからシナベニアを貼りました。真ん中には天窓が付いています
これは横のアトリエ本体の部屋を暗くしないためと、絵を描くためには上からの自然光が適してるからだそうです
開閉式で内側にはネットも張っています。開閉用の止金具はいいのが無かったのでアイアンを曲げて作りました
最後にトユを付けて完成です。この角度の既製品がなかったんで直物を留め切りしてコーキングでつなぎました
4mのウッドデッキを作ってもまだ広い庭が残ってます。これでこの庭も前以上にもっと使いやすくなると思います
緑の木漏れ日の中に建つコンサバトリーは、まるでずっと前からあった様(というより無かった方が不自然なほど)な佇まいです
実はこの仕事のお話をいただいた時、というより最初にこのロケーションを見たときからこの”絵”のイメージが浮かんでました
そうなるといつもの様にどうしても”形”にしたくなり、本来はお抱え(?)の工務店さんの仕事なのについ受けてしまいました
でも実際作ってみると予想以上でちょっと驚きました。
大正ロマン風の旧家が隣接してることが、コンサバトリーにプラスαのイメージを与えてるようにも感じます
もしかして依頼されたパピエさんの方は最初からずっとわかっていたのかもしれません。勇気ある発注に感謝です
そして待望の窓越しから見る緑の庭の風景です
窓枠の桟は太さや面取りの形状で雰囲気が変わるんですが、今回はなるべく旧家と同じものに合わせました
内側の塗装は少し木目が見える位に薄めて塗りました。シャビー風も試してみたんですがなぜか合いませんでした
しかしこうしてみるとサンルームというのは建物のおまけではなくて、庭の一部なんだってことを再確認させられます
つまりこの工事は建築ではなくて造園(?)だったわけです
楕円のテーブルを入れると3人どころか5、6人で食事もできそうです
アトリエ本体の部屋もより広がりがでていい感じです。こちら側はそのままなのに部屋の印象も少し変わったようです
たまにはサッシをはずしてみれば、広い一つの部屋のようになると思います
7月5日〜7月20日
少し前より、水彩教室”パピエ”さんから以前おやまで作った5角形のサンルーム(コンサバトリーというそうです)
と同じようなものをアトリエの外側に作りたいと依頼されてたのですが、いよいよ着工する事になりました
アトリエの外は広い庭が広がってて、以前おじゃまさせてもらった時に一目でここにウッドデッキがあると
いいだろうなあと思ってた所です。今回まずそのデッキを作ってからその上にサンルームを作る予定です
とりあえずオーナーさんに書いてもらったプランを元に簡単なイメージスケッチを書いてみました
(絵はさすがにオーナーの先生が書いた元のほうがずっと上手でしたが・・)
製作開始
まず工場でサンルーム本体をバラバラのキットで作っていきます
壁と屋根は5枚ずつのパネルです。5角形なので壁の合体部分は角度が付いてます
工場で作る方が製作精度をだしやすく作業も効率的なので、窓やドア等の建具類も合わせて作っていきます。
ある程度できたら一度工場で仮組みして、オーナーさんに見てもらってから
OKならもう一度ばらして、現場に搬入して本組みする予定です
5月29日〜5月31日
去年から、おやまのご近所さんのベランダのやり替えを頼まれてたのですが、やっと工事にかかりました
ここはいわゆる別荘地なんですがどのお家も建ってから時間が経ち、あちこち痛んできてるので
、ウチの工事をしてるのを見たご近所さんからよく手直しを頼まれることがあります
こちらのお宅は、3年前にこちらの自治会の役員をさせてもらった時に親しくなった方なんですが
建ってる土地が、かなりな傾斜地だったのでなかなか決心が付かなかったんです
別荘地ではよくあることですが、道から2.5M下がった所に建っているのでベランダを通路にして出入りしてます
柱と梁以外に階段もだいぶ痛んでるようです
まずは撤去からです。
手摺をはずしてから天板をとってみると桁がほとんど腐っててかなり危険な状態でした
天板はウリン系のハードウッドを使ってたんですが、下のネタがやられたら意味がありません
家を建てる大工さんが作ると、同じ軸組み工法で差込式にするのでどうしてもそこに水が溜まって
腐りやすくなるので、ウッドデッキの場合は違う組方のほうがいいように思います
結局、撤去に丸1日掛かりました。廃材でトラックがいっぱいになりました
次の日からはいよいよ新設工事です
まず家側のベランダ部から作ります。柱と梁を組んで天板を貼っていきます
足場が悪かったのでイベント舞台で使う平台を並べて脚立を立てやすくしました
前回の教訓で、水がたまらないように柱と梁以外は差込にしないで上に乗せる組方にしました
家側の本体部ができると、通路を作っていきます。ここは一番傾斜がきつい所なので大変でした
最後に手摺と階段を付けて完成です
手摺と階段はほとんど工場で作ってきたので、現場作業はなんとか3日で終わりました
防腐剤はキシラデコールのウォルナットを2度ぬりしました
正面のベランダがきれいになると、家まで少し新しくなったように見えます
ご近所のベランダのやり替えはこれで2軒目で3年ほど前にもやりました
こちらのお宅も高い位置に付けたのですが、下の土地が比較的平坦だったので今回より楽でした
4月5日
京都にお花見に行ったので、「ちいさい部屋」さんにおじゃましました
ちょうど春展の期間だったのですが、久しぶりに入ってみると”なにか”お店の感じが少し変わってました
なにが違うんだろうと色々あちこち見ても、表面的にはオープンした当時と特に何も変わっていません
でも前よりも、しっとりした落ち着いた雰囲気があるというか・・なんて言うか、とにかくいい感じなんです
いろいろ考えてみた結果、これはやっぱり展示してる作品や作家さん達の思い、そして店主はもちろん
今まで来たお客さん達の気持ちが店内にいい”気”を作ってるんだろうなと思いました(オカルトチックな意味ではなくて(笑)
”いい思い”を重ねることでそういう雰囲気が自然と作られるんでしょうけど、これだけは手作りでも作れません
時間はかかるけど結局こういう事が、いい空間を作るってことだと教えてくれるお店です
そこで一句 〜 めぐりあう おもひかさねて さくらみせ 〜♪
写真ではなかなか空気感は伝わりにくいですが・・(ケータイだし)
京都からの帰り、名神からそのまま阪神高速に乗って、今度は心斎橋の近くのギャラリーにいきました
ここは古い友人の建築家が自分の設計事務所の前の空スペースで始めたそうで、そんな事に興味があるキャラ
とは思ってなかったんでちょっと驚いたんですが、DMをもらったので5年ぶり位に会いに行きました
4人展の内のおひとりがたまたまおられて、作家本人としての興味深い話を色々聞けておもしろかったんですが
隣の設計事務所にいた建築科の学生さん(彼が大学の講師をしてるのでその教え子?)が、自分の職種を彼から聞いて
興味をもたれたみたいで、「ディスプレイ(業)ってなんですか?」と素朴な質問をしてきました
これは実はよく聞かれることなんですが、特に建築を専攻されてる女の人はなぜか興味があるみたいで
以前彼に頼まれて、設営現場を学生さん達に見学させたこともありました
ただこれに答えるのはいつも苦手で今回もうまく説明できませんでした。大体自分でもそういう職種なんだって知ったのは
始めてからかなり後だったし、今でもどこまでがその範囲なのかよくわかりません(タウンページの職業欄にそうなってただけで・・)
ただ建築との違いで感じるのは、例えばインテリアでいえば、建築は構造や間取り等、内側から考えていくのに対して
ディスプレイ(装飾)はデザインや素材等、表面から入って、それに合う構造を後から考えるていくってことだと思います
結果的には同じ様なもの(?)ができたとしてもアプローチの順序が違うため発想や作り方も変わるわけです。
また建築に比べて強度等の制約が少ないためデザインが自由な反面、”見ためがすべて”になる傾向もあるようです
自分達も現場では大工さんと呼ばれますがそれは建築大工ではなく装飾大工のことなんです(TVでは大道具さんですが)
つまり建築は理系でDPは文系(美術系)になるわけで、元々はそこには前にも言った深〜い溝があるのです(笑)
まあでもこれからはもっと融合していくと思います。たとえば最近の家なんかはすごくディスプレイ的だし・・(世の中も?)
それに伴ってそういった発想も、もっと一般的な場所にも求められるてくるような気がします
建築家がギャラリーをやる時代だし・・(エッ普通?)
3月1日
3月号の”SAVVY”に去年改装した京都の”ちいさい部屋”さんが取材されてました
内装やリフォーム等は工務店ではないのでプライベート以外ではほとんどやらないのですが
ここだけはなぜかずっとやらしてもらってて、香里園時代からいえば、もう4,5回目位になると思います
オーナーさんは、そのつどいつも新しいイメージをもってられて、いつもそれを実現するために
あーでもないこーでもないと試行錯誤しながら一緒に作ってくのは、ワクワクするほど楽しいのです
空間作りは雰囲気作りなので図面化できないニュアンスを伝えあうためには、感性(好み)が近いことが
大事なのですが、結果的にはいつも大変勉強させてもらってます(ウチがお店やってるのもこの人の影響です)
今回はそこにヨメも入って3人でイメージを固めていきました
ちなみにウチのやり方は、躯体にはさわらずに、その前に事前に作った壁パネルで囲うことが多いです
こうする事で現場作業の短縮になるのと、現状復帰が簡単なのです。クギやビスもばんばん打てます
ここの窓のニッチ棚も、じつはそのデッドスペースを生かした自然なアイデアだったんです
・・でもここなんかを見ててよく思うんですが、結局お店は”なかみ”だってこと。
そこでなにをするか、なにを売るかが一番で、内装や外観などはたいしたことではないんです
アングルは”やっぱり”と思う位置を選んでました。
目指してた”古かわいい”感じがうまく出てるような気がします
やっぱけっこういいお店じゃん!
今年はこういうお仕事もできる範囲から少しずつやってみようかと思っています
6月15日
京都の撤去の帰りに6月1日にオープンした”小さい部屋”さんにヨメと二人で寄りました
作家さんものが中心の商品に、お店の雰囲気がよくマッチしてました
もちろんレギュラーの”にしおゆき”さんの人形たちも、窓のニッチ棚にありました
屋上からは、墨絵のような山並みが望めます。お盆の送り火も見えるそうです
夏はぜひ、ビアガーデンにしてほしいものです
その後、お店をわざわざ早じまいして、オーナー夫妻が食事に連れて行ってくれました
すこし遅めの打ち上げということでしたが、できた仕事を喜んでもらえるというのは、ほんとにうれしいものです
5月13日
京都北白川の太陽カフェの中にある「小さい部屋」を2Fに移設する改装工事をしました。
befor 入り口 after
前は居酒屋さんだったガラスドアのうえにグレーエイジングのスギ板を貼って窓っぽくしました。
中からシンボルツリーの桜の緑が映えて”窓越し効果”バツグンです
中はなるべく明るくするために、壁を数ヶ所開口して棚を付けました。
壁の漆喰はオーナーの希望であまり粗いコテ跡を残さないように、手で押さえながら塗りましたが、
”もち肌っぽい”いい感じに仕上がりました
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